Bebe Rexha

【ボーカル研究室】Bebe Rexha(ビービー・レクサ)とは

圧倒的なメロディーセンスとセクシーなスタイル&ボイスでポップ界の歌姫としての地位を確立しつつあるBebe Rexhaの魅力に迫ってみたいと思います。

~PROFILE~

NYはブルックリン出身1989年生まれのBebe Rexha。小学生の頃から続けていたトランペットに加え、ピアノとギターを独学で習得し、高校ではミュージカルの単位を取ったり、合唱団に入ったりするうちに、ポップ・カルチャーの一部になりたい、と作曲を始めたという。15才のときにグラミー・キャンプに参加、「最優秀ソング・ライター」を見事勝ち取る。

2010年にフォール・アウト・ボーイのベーシスト、ピート・ウェンツに出会い、ピートの新しいプロジェクトであったブラック・カーズのボーカルに大抜擢される。

2012年にソロに転向すると、翌年ワーナー・ブラザーズとソロ・アーティストとして契約。楽曲制作も続け、セレーナ・ゴメス「ライク・ア・チャンピオン」などを手掛けた。

また同年に制作した自身の楽曲が元となり、翌年全米シングル・チャート4週連続1位を記録、グラミー賞受賞のエミネムとリアーナの大ヒット・ソング「ザ・モンスター」のソング・ライティングを手掛け、一躍注目を集める。

これまでにシャイニー、セレーナ・ゴメス、エミネム、キャッシュ・キャッシュ、デヴィット・ゲッタ、ピットブル、イギー・アゼリア、ニック・ジョナス、マーティン・ギャリックスといったアーティストに楽曲提供を行い、またダンス/EDMの数々のヒット・ソングで客演を果たし、エリー・ゴールディングやニック・ジョナスのツアーに帯同するなど、シーン不可欠の存在となっているビービ―・レクサ。そのゴージャスなルックスも相まって、YouTubeの総再生回数は15億を超え、インスタグラムのフォロワーは109万人。

メーカーインフォメーションより抜粋

グラミー賞を主催していることで知られる「ナショナル・アカデミー・オブ・レコーディング・アーツ・アンド・サイエンス」が開催したミュージックコンテスト「Grammy Day」に15歳で出場し、最優秀ティーン作曲賞を受賞するなど幼い頃からその才能に注目されていたBebe。

ですが、最初の頃の評価は、ソロアーティストとしてではなくソングライターとしてでした 。
意外といえば意外…でも、それだけ音楽の才能に恵まれているということでしょう。若くてかわいいだけでトップに行けるほど甘くはありませんからね。

13年にエミネムとリアーナによるコラボ曲『The Monster』を作曲したのも彼女ですが、当時「自身の作品を他の人のために提供することには抵抗があったが、当時レーベル契約もしていなかったため、そうせざるを得なかった」と語っています。

ソロとして本格的にスポットライトを浴びるようになったのは、16年にニッキー・ミナージュと発表した曲『No Broken Hearts』がヒットし、次いで自作の『I Got You』をリリースした頃です。 2010年にデビューしたことを考えるとやや遅咲き?でも、大人の魅力も加わってより熟した感がいいのかも( ´艸`)

第61回グラミー賞「最優秀新人賞」含む2部門にノミネートされたBebe。その他新人賞にノミネートされているのはクロイ&ハリー、ルーク・コムズ、グレタ・ヴァン・フリート、ハー(H.E.R.)、デュア・リパ、マーゴ・プライス、ジョルジャ・スミス。個人的にはBebe推しです!!

★グラミー賞授賞式は2019年2月11日(月)午前9:00~です。
日本ではWOWOWでのみ放送されます。

期間限定

ゴージャスな見た目だけでなく、クリエーターとして才能、またボーカリストとしての魅力も溢れるBebeはフューチャリング(客演)されまくってます。

最近ではロングランヒットを記録したFlorida Georgia Lineとの共作『Meant to Be』が記憶に新しいですね。最新では David Guettaと J Balvinとのラテン系ダンスミュージック『Say My Name』でもBebeの存在感が活かされています。

さまざまなジャンルのアーティストからラブコールを送られ続けているBebeですが、まだソロアルバムは昨年6月にリリースされた『Expectations』のみ。一枚目にしてベスト盤のようなアルバム。絶対買いの一枚です!

洋楽を歌ってみよう~歌い方のポイント~

『I’m A Mess』~アルバム” Expectations “より

“私はめちゃくちゃなの…”と歌うこの曲。
MVの演出でも分かるようにちょっとイッちゃってる感じ(#^.^#)
重篤な恋の病に侵されちゃって、もうダメ―(≧∇≦)ギャーってな状態でしょうかね。

keyはBmで最低音はA、最高音はオクターブ上のBになります。
AメロBメロは「Bm/A/F#m」の循環コード、サビは「D/F#m/Em/A」。

Bebeと言えば、喉を少し締めたような独特な歌声。
少し苦しそうに聞こえる声がまたこの曲にマッチしています。

この曲はレンジも広くないし、符割も簡単なので、お勧めしたいところではあるのですが、なかなかそう言い切れない難しさがあります。

メロディーを音符に書くと、ただ8分音符がたくさん連なるだけです。
でもこれが英語マジックというべきか…
たとえ同じ長さの音符が連なっていても、英語は日本語と違い、音節が一定ではないため、勝手に長短などの緩急が現われます。そのせいで、逆に縦軸が分かりづらくなり拍を見失いそうになります。

符割的には縦に刻まれているのだから、普通に8分音符に音を当てはめればいいんじゃないの?と思うでしょうが、それをやるとカタカナっぽく発音することになりブツブツと音が途切れてしまう。

英語の発音は途切れませんから、どの音をどの拍に合わせるかを意識しないと、せっかくの英語特有のリズム(規則性)が崩れてしまいます。
要するに、一つひとつの音が留まることなく変化し続けなくてはならないわけです。
そのように変化し続けていたとしたら、拍(縦軸)を見失いそうになることが想像できませんか?

Aメロ~Bメロは、2、4拍のアフター拍に音符を合わせるように歌います。

但し、強いビート(強勢)は与えません。ちょうど2、4拍の頭にどの単語のどの母音が来るのかを意識するだけです。
これがまたいい塩梅で、この拍前にBなどの破裂音系やSやShなどの摩擦音系が来ますので、拍頭は狙いやすいと思います。

冒頭の「EveryThing’s~」であれば、”タ・タ・タ”という8分音符の符割に「エ・ヴィ・シィ」のように音を乗せると、いかにもカタカナっぽい音となりブツブツと途切れて聞こえます。

それを、2拍目頭に”thing”の母音「i」が来るように合わせます。その前後はあまり気にせずに正しく途切れずに発音するだけです。
そう歌うことによって、英語らしい連続性を保ちつつ、拍を失わずに歌えます。

サビは一転、1.3拍のプライマリ—拍を見せるつもりで歌います。

サビに入るとバックの演奏にビートが現れます。
もし縦割り系ロックであれば、ボーカルも一緒にビートの乗せても良いですが、この曲でそれをやると雰囲気が台無しです。

ここではボーカルはオンビートで歌うと重さと力強さが出せます。
言語ルール的に考えても、内容語がプライマリーに来ています。
難しく考えず、「I’m a mess」なら”I’m”より”mess”の方がしっかり言いたい(言うべき)と考えると分かりやすいと思います。

A~Bメロに、うっすらと2拍のまとまりが見えるように歌っておければ、サビの展開がしやすくもなります。
ただちょっと注意したいのが、曲中で拍の見せ方や取り方を変える場合、拍感覚が乱れやすくなるということです。

この曲では、最初は2,4拍を意識していたのに、サビでは1,3拍を狙って歌っているので、間奏に入ったところで再び2,4拍を感じるように切り替えないといけません。どこでスイッチするかを決めておくと良いでしょう。
ちょうどコーラスが間奏中に「Ah…」と歌うところがあります。そこを感じると上手くアフターに切り替われます。

『I’m a Mess』を歌ってみた~PURE VOX 動画~

About PURE VOX

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Bebe Rexhaの独特な声は再現できないので、歌い回しや少し甘ったるいニュアンスだけ寄せてみました。

具体的には、声道をやや締め気味にして、軟口蓋寄りに音を当てて上ずりやすくさせています。声帯コントロールが超ムズイ(+_+)

Bebeの歌声はとっても不思議なんです。
締めているようであり、脱力しているようでもあり…硬いようでもあり、柔らかくもあり…甘ったるくもあり、無機質でもある。。。

とにかく個性的で、音一つひとつの表情が複雑なんです。
緩急も強いので、硬めの音を出したかと思うと突如フワッと抜いたりと変化が激しいのが特徴です。この細かな変化を入れられないとべた~とした歌になっちゃいます。

ルーズな表情を前面に出しながら、裏ではタイトに変化する!というのがポイントです。

あまり声を作り過ぎるといやらしくなってしまうので、ギリギリくらいで寄せてみました。とくにAメロ冒頭は、さもすれば演歌のようになってしまいます。よくわからない人は試しに歌っててみてください(´艸`*)

アレンジ的には、楽曲の印象的なフレーズを所々に入れ、全体的には流れるようなメロディラインを活かすために強いビートは出さないようにしました。

曲としてはそれほど難しくはないので、細かな変化や表情の違いというものがどういうものなのか知りたい人はチャレンジしてみてください。

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