~目次~
練習曲選びのコツ
歌うために必要な知識と技術を「英語で歌う」ことで手に入れる!
さぁ!歌が上手くなるための練習をしましょう。
まだ〈はじめに〉〈基礎知識1〉〈基礎知識2〉を読んでいない方はそちらをご覧になってから始めてください。
今回は練習曲選びのコツについてお話しします。
本だけを読んでも、サイトだけを見ていても歌は上手くなりませんからね。
まずは「英語歌唱メソッド」を実践するための練習曲選びから始めましょう。
ここでいう“練習曲”とは
「上手くなるために練習する歌」のことです。
聞いて好きな曲やカラオケで歌いたい曲とは少し異なります。
わさわざ嫌いな曲を選ぶことはありませんが“目的”をもって選びましょう。
最初からあまり難しい曲を選んでしまうと挫折しちゃいますよね。
だからといって簡単な曲を選べば良いというものでもありません。
そもそも簡単であるかどうかを判断できる知識や技術が自分にあると思えますか?
歌の中にあるさまざまな表現を感じ取ることができるか。
感じ取れはしても、それを自分で再現できるか。
- 感じ取れることも少なく、再現できることも少ない (歌が下手な人)
- 感じ取れることは多々あるが、再現できることが少ない (普通の人)
- 感じ取れるものも多く、再現できることも多い (歌が上手い人)
あなたが3.ならば自由に選んでくれればいいです。
そうでないと思うなら、ひとまず下記を参考にしてください。
最初はどんな曲を選べばいいのか
今回は“英語で歌う”ことが前提ですから当然洋楽の中から選んでください。
洋楽なんてほとんど知らない、
という人はぜひこの機会にいろんな曲を聞いてみてましょう。
今は無料で手軽に聞けるのですからその労は惜しまないでくださいね。
今回の選曲のポイントは次の通りです。
- 自分の出せる音域(レンジ)のもの
- テンポは速からず遅からずのミドルテンポ
- 音数(言葉数)が多すぎず、少なすぎないもの
- YouTubeなどの動画が多数あること
音域について
最初に歌の中で自分が出せる
最低音と最高音を確認してください。
その範囲内で歌われている曲を探しましょう。
極端なジャンルのものや
ドラマチックに歌い上げるものでなければ
洋楽の中にも歌えるものがあると思います。
声が低いからと言って、異性の曲を選ばないでください。
男女では、同じ音を出したときの体感が異なります。
呼吸の速度も音圧も違います。
今回の目的・手法からすると、異性曲は不向きです。
かなり難易度が上がってしまうのです。
“英語の歌を練習する”のではなく
“英語で歌を練習する”という目的を見失わないように!
まずは同性の曲で
ややレンジの狭い曲を選びましょう。
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テンポについて
英語が苦手だからと言って
あえて昔の曲やスローテンポの曲を選ぶ必要はありません。
“ゆっくりな曲なら歌い易そう”
と、思うかもしれませんが一概にそうとは言えません。
例えば
セリーヌ・ディオン『My Heart Will Go On』
ジョン・レノン『Imagine』
などは、ゆっくりなので簡単そうに思うかもしれません。
辛うじてカタカナで歌えそうだからです。
カタカナ?
そう!今回はカタカナで歌えたって意味がないのです。
カタカナは日本語です。
ちなみに、同じ名曲バラードでも
エルトン・ジョン『Your Song』
この曲は、メロディー(音符の数や動き)が少し話すような感じなので、テンポは遅めですが練習はしやすい方かな、と思います。
すぐに歌えることや歌詞を追えることを優先しないこと!
話す速度より極端に遅いものは避けること!
そのような曲は、聞いている段階でほとんどをカタカナに変換してしまう恐れがありますから避けると良いでしょう。
単純なテンポとしては、その曲を聞きながら気持ちよくウォーキングできるようなものがお勧めです。何曲か候補を決めて、まずはカタカナで聞こえる割合が少ないものを最初の練習曲にしてみてください。
音数(言葉数)について
テンポが遅くても、やたらと音数の多い曲があります。
逆に、テンポが速くても、わりと音数の少ない曲もあります。
テンポと同じで、音数が少ないから簡単とは限りません。
あまりにギュッと音が詰まっているものは初心者には難しいでしょうが、
伸ばす音が多いもの、ゆっくり動作しなくてはならないものも向きません。
かえって音がブツブツ途切れたり、隙間だらけの歌になってしまいます。
一つの目安としては、
- 一文一文が文章としてとても長いもの
- フレーズとフレーズの間がとても短いもの(休符がほとんどない)
- 通常話すスピードよりも極端に速かいもの、遅いもの
このような曲は、まだ英語が不慣れな人には難しいと思います。
休符以外ではあまり音(呼吸)が途切れない曲を選んでください。
動画について
あなたがネイティブスピーカーでない限り
現在聞き取れる英語の音には限りがあります。
さらには、正しく発音できる音はほんの僅かです。
聞こえない音は発音できず
発音できない音は聞き取れません。
“聞こえない”を補うために“見る”ことにしましょう。
世の中便利になったもので、スマホやネット環境さえあれば、どこでも手軽に有益な情報や動画が無料で見られます。
プロだけでなく、世界中の人が歌っている映像も簡単に見つかります。これを利用しないのはもったいないです。
追々、英語の音素を一つひとつ習得したいとは思いますが、ひとまず世界中の人の力を借りて、いろんな人の“音”を見てみましょう。
聞き取れなかった音が、口の動きを見ることで認識しやすくなると思います。
世界中の人がカバーして歌っている曲もあると思います。
できるだけ口元が見える動画を探してみてください。
歌の上手い下手は二の次にして構いません。
唇や舌の動きをよく観察してください。
思ったよりも口を開けていなかったり、もっとはやく動作していたり、自分があまり使ったことのない筋肉が使われていることに気付くでしょう。
まとめ
曲の難易度は個々人によって異なります。
最初は“英語の音を聞く”練習が中心になりますので、歌えそうか否かで選ばず、聞き取りやすいかどうかで判断してください。
テンポが遅い曲、キーが低い曲、音符が大きく音数が少ないものが適しているとは言えません。
現時点では発音しやすいものは、むしろ英語の練習がしにくい曲になるかもしれません。
- 子音の音が良く聞こえる
- 単語と単語の間にあまり隙間がない
- フレーズとフレーズの間に適度な休符がある
- 通常の話すスピードに近い
- 口の動きが想像できる
- リズムや緩急が感じられる
このような点を考慮することが、現時点での“練習曲選びのコツ”になります。
今回は1曲を最後まで歌い切れることを目的にしていません。
あくまでも目的は「歌が上手くなること」です。
しばらくは、英語の音をデッサンすることに集中しましょう。
少しずつ、聞こえなかった音が聞こえ、うっすらとしか感じ取れなかった表情がもっとはっきりと感じられるようになってくるはずです。
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